ホームプランナー館農香菜(たちの かな)です。
“ファミリークローゼット”が住まいに定着してきたように思います。
特に家族が多い家庭や、子どものいる家庭では、1カ所にそれぞれの衣服を収納できるので、洗濯したものを収納する時かなりの時短になります。
また、1カ所にまとめて収納することで他の部屋が散らかりにくく、家全体に生活感が出てしまうことを防ぐ、というメリットもあります。
しかし、ファミリークローゼットは間取りやクローゼットの中身によって、「こんなはずじゃなかった」という予想外の使いにくいさ、を感じるリスクもあります。
今日は、理想のファミリークローゼットをつくる(選ぶ)ための要チェックポイントをお伝えします。
家全体が散らからない為のチェックポイント

収納を一所にまとめてスッキリ暮らしたい!という思いで設けたファミリークローゼット。
せっかくのファミリークローゼット、家族みんながここに“自分の物を自分で”収納してくれないと意味がない!のです。
ファミリークローゼットがあるのに、廊下にカバンが積み上がり、、リビングに上着を脱ぎ散らかす、、は避けたいですよね。
そこで、ファミリークローゼットの配置は生活動線を意識。
通り抜けができるウォークスルー型のファミリークローゼットにして、玄関からファミリークローゼットを通り、リビングに行く、という流れが自然にできる間取りがおススメです。
上着やカバンを家中に持ち込まずに済み、ウイルス対策にも有効です。
ファミリークローゼットからランドリールームにも直結していれば、靴下などの脱ぎ散らかしを防止できて1番良いのですが、難しい場合はランドリーバスケットを置いておきましょう。
“みんなにとって使いやすい”為のチェックポイント

せっかくのファミリークローゼットだから、家族みんなが「使いやすい」ことが1番です。
そこで、確認してほしいことは、「十分な面積が確保されているかどうか」「それぞれに収納の定位置があるか」です。
4人家族の場合、全員分の衣服を収納するには最低でも3.5畳以上は必要だと考えられます。
また、そこで着替えもする可能性があるなら更に0.5畳以上の確保が必要です。
限られたスペースでファミリークローゼットを作る場合には、そこで着替えるのか、引き出しがある場合には最後まで引き出しが開くか、家族が多い場合には、全員分の定位置をつくることが出来るのかを確認する必要があります。
あまりにも狭い範囲をファミリークローゼットとしてしまうと、逆に使い勝手が悪く、それぞれの部屋の収納を活用した方が良い場合もあります。
また、せっかくのファミリークローゼットなのに、自分の定位置がなければ、クローゼット内が散らかります。
子どもであっても、自分で手が届く場所を定位置としてあげることや、家族みんなが平等な収納面積を確保できるように、割り振る必要があります。
“ライフスタイルに合っているか”のチェックポント

上記でもお伝えしたように、ファミリークローゼットは想像以上に面積が必要です。
家族全員分の物全てを収納する必要はなく、それぞれのライフスタイルや間取りに合わせて収納する物を工夫しましょう。
例えば、玄関付近にファミリークローゼットを設けることができたなら、上着やカバンなど身支度セットを収納し、下着やパジャマは脱衣所に収納。
他の衣類は、ランドリールームで畳み、家族それぞれが自分の部屋に収納するスタイルだと、家族みんなが使いやすく散らかさない収納計画になります。
もしくは、帰ってきてすぐに部屋着に着替える生活スタイルなら、脱衣所付近にファミリークローゼットを設置し、帰ってきたらそこで着替えを済ませ、ランドリーバスケットに着替えた物を入れてから、リビングに行く動線がスムーズです。
また、子ども大きくなってきたら自分の部屋で着替えることも多くなるはず。その場合は、自分の部屋にオンシーズンの服をしまい、オフシーズンの収納にファミリークローゼットを使用するのも良いでしょう。
ライフスタイルに合わせて収納する物を工夫しましょう。
ファミリークローゼットと言っても、使い方や間取りは様々。何が正解かは、家族によって違います。
みんなでつくった(選んだ)ファミリークローゼットはきっとみんなにとって使いやすいはずです。
家族全員で生活をイメージして、どんなファミリークローゼットが使いやすいか、意見を出し合ってみましょう。